TOP > レシピ > 塩の持つさまざまな効果とは?発酵や燻製、混ぜて食べる塩の味わい
レシピ/recipe

塩の持つさまざまな効果とは?発酵や燻製、混ぜて食べる塩の味わい

塩は単に塩味をつける調味料というだけでなく、さまざまな効果を持っています。その食べ方も塩をふりかけるものから、発酵や燻製に使ったり、他の食材と混ぜて食べたりとさまざまです。何かと減らすことが推奨されがちな塩ですが、塩はそもそも生命維持に欠かせないミネラル分の一つでもあります。本記事では、塩が持つさまざまな効果や塩を使ったレシピについてご紹介します。

塩は生命維持に欠かせない栄養素の一つ

塩は生命維持に欠かせない、体内で重要な働きをする栄養素の一つです。まずは、塩の体内での働きや料理での役割についてみていきましょう。

塩は生命維持に欠かせない!

塩(塩化ナトリウム)は唯一無二の調味料で、他の食品で置き換えできません。日常の食生活で不足することはそうそうありませんが、夏に大量の汗をかくと体内のミネラルバランスが崩れ、熱中症を引き起こすことがあります。こうしたミネラルバランスを保っているのが塩です。

塩の主成分「ナトリウム」は、カリウムとともに体内の水分バランスや細胞外液の浸透圧を維持しているほか、筋肉の収縮、神経の情報伝達、栄養素の吸収や輸送などにも関わっています。

「適塩」で素材の旨みを味わえる

塩を上手に使うことで、食材の旨みを引き立て、複雑で奥行きのある味わいが楽しめます。他にも、料理における塩は以下の役割を担っています。

  • ・柔らかくする:魚に塩を振ると、塩によって水分が出てから取り込まれるため、しっとりした食感に
  • ・保存性を高める:食品中の水分を塩が吸い取るため、微生物の繁殖を抑える
  • ・臭みやアクをとる:塩の浸透圧により、臭みやアクの成分が排出される
  • ・変色、色落ちを防ぐ:酸化酵素の働きを抑えるので、青野菜の下茹でなどに塩を加えると色が鮮やかになる
  • ・うま味を引き出す:漬物では塩気がつくだけでなく、浸透圧で野菜の水分が抜け、うま味が引き出される

塩を上手に使って、料理をワンランクアップさせましょう!

パンやピザ生地づくりなど、発酵にも塩が役立つ


食品が発酵すると、食材の味や匂いが変化し、より深みのある食品に変化します。パンやピザ生地を作るときにも発酵させる過程が必要です。このとき塩を使うと、塩味の風味をつけられるだけでなく、発酵を適切に調整することもできます

パンやピザ生地を作るときには、イースト菌(酵母)による発酵が行われます。イースト菌も菌であることから、塩の殺菌効果で発酵のしすぎを抑えて適切に調整できるのです。また、同じく殺菌効果で他の雑菌の繁殖を防ぐ役割もあります。

発酵に役立つ塩の効果については、deepureスタッフの体験記事で詳しくご紹介しています。

塩を使って美味しい料理を作ろう

塩の働きで、料理を美味しくすることもできます。ここでは、塩を使ったおすすめレシピをご紹介します。

夏の暑さにおすすめ「塩レモン」

暑い夏は汗で大量のナトリウムが排出され、体内のミネラルバランスが崩れてしまいがちです。そこで、塩化ナトリウムが主成分の塩を使った「塩レモン」を作ってみてはいかがでしょうか。にがりを含む粗塩なら、マグネシウムも一緒に摂取できてミネラルバランスを整えるのに役立ちます。

塩レモンは市販のものもありますが、手作りもできて冷蔵庫に入れれば約2年の保存ができます。いつでも手軽に使える調味料として、備えておくのもおすすめです。

基本の塩レモンに加え、塩レモンを使ったレシピを4つ紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。

塩とオリーブオイルで、サラダを美味しく食べよう


オリーブオイルはそもそも健康に良いとされていますが、その理由は「オレイン酸」と呼ばれる不飽和脂肪酸にあります。脂質には「不飽和脂肪酸」の他に「飽和脂肪酸」があり、不飽和脂肪酸は血中のLDL(悪玉)コレステロールを減らしたり、血圧を下げたりする作用が期待できます。オリーブオイルと塩を組み合わせると、味にコクや深みが生まれて美味しいドレッシングになるだけでなく、不飽和脂肪酸とミネラル分を効率よく摂取できるでしょう。

塩とオリーブオイルの野菜サラダやアレンジレシピを紹介している以下の記事も、あわせてご覧ください。

塩で引き立つ「おもてなしレシピ」

市販の塩というと食卓塩が有名ですが、食卓塩は99%以上が塩化ナトリウムで不純物がほとんど含まれていない「精製塩」と呼ばれるものです。一方、「粗塩(あらじお)」と呼ばれる塩は90%以上が塩化ナトリウムですが、微量ミネラルも含まれており、海水に含まれる「にがり(主成分は塩化マグネシウム)」が残っています。

にがりを含む塩を料理に使うと、複雑な奥深さやコクが生まれるほか、微量ミネラルとしてマグネシウムも摂取できます。また、マグネシウムが旨みを引き出したり、水分をとじこめてしっとりさせたりする効果も得られるでしょう。

塩で引き立つおもてなしレシピを3つご紹介している以下の記事も、ぜひあわせてご覧ください。

塩は燻製にもなる!

燻製というと大変なイメージを持つ人も多いかもしれませんが、燻製機とコンロ、好みのスモークチップを用意すれば簡単にできます。ただし不完全燃焼にならないよう、換気をしっかりしながら行いましょう。塩が茶色く色づくまで焚くと燻製になり、風味を楽しめるのでおすすめです。ただし、塩は他の食材と比べ、香りがつくまでに時間がかかるので気長に行いましょう。

deepureスタッフが実際に燻製にチャレンジしたレポ記事はこちらです。他の食材にも塩を使っていますので、あわせてチェックしてみてください。

まとめ

塩は生命維持に欠かせない栄養素の一つであることはもちろん、料理に使うことで食材を柔らかくしたり、保存性を高めたり、変色や色落ちを防いだりとさまざまな効果を持っています。今回ご紹介したように、発酵や燻製に使ったり、レモンやオリーブオイルと混ぜたりするのも塩を美味しく食べる方法の一つ。ぜひ、適切に美味しく塩を食べましょう。

関連タグ