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塩ピザ作りで見えた!にがりを含んだ塩の発酵調整パワー

ピザと言えば宅配や外食で食べるものと思っている方も多いですが、小麦粉と塩を使っておうちで一から生地を作って焼くこともできます。ピザ生地を作るときには生地を発酵させますが、その発酵を塩が調整してくれているのをご存知でしょうか。そこで、今回はdeepureスタッフが、天塩スタジオ赤穂で開催された「塩ピザ作り」で実際に塩ピザを作ってみました。

ふっくらおいしい、塩ピザ作り体験

ふっくらもちもちのピザ生地にオリーブオイルと塩で味付けし、トマト・バジル・ブラックオリーブを乗せれば、シンプルに生地と素材の風味を味わうことができます。今回は、天塩スタジオ赤穂で開催された「塩ピザ作り」を体験し、料理を通して「発酵」と「塩」を改めて学ぶことができました。


講師:NPO日本食育インストラクターの小出美佐さん。

講座では粉からこねてピザ生地を作り、食材の味わいを楽しむために塩ピザを作りました。生地作りには、にがりを含んだ「赤穂の天塩」と精製塩*を使っています。

ピザ生地の材料を混ぜ合わせたら、40分かけて一次発酵を行います。この一次発酵が完了した頃には、「赤穂の天塩」を使った生地は精製塩のものよりも10%ほど大きく膨らみ、より発酵が進んでいました。

なぜこのような違いが出たのか、「発酵」と「塩」について教えて頂きました。

*精製塩:ここでは、塩化ナトリウム99%で塩味の強い塩という意味で使用しています。

ピザ生地のふっくらもちもち感は「発酵」で生まれる!

私たちの食生活は、発酵によって豊かになりました。食品が発酵すると食材の味や匂い・食感が変化し、より深みのある食品に変化します。日本食を代表する発酵食品には味噌や納豆などがありますが、その他にヨーグルトや酒も発酵食品です。

今回挑戦したピザ生地(パン)も発酵食品の一つで、パンは小麦粉と水を練るときにイースト菌(酵母)を加えて作ります。酵母は小麦粉から発生したグルコース(ブドウ糖)をアルコール発酵し、アルコールと二酸化炭素を発生させます。

このとき発生する二酸化炭素がふっくらとしたパンの形をつくり、アルコールがパン特有の香ばしい香りのモトになっています。塩には風味(塩味)をつけるだけでなく、この発酵を適切に調整する働きもありました。

イースト菌(酵母)も「菌」なので、塩の殺菌効果で発酵しすぎを抑え、適切に調整できます。ピザ生地(パン)作りでは、全ての材料を混ぜ合わせてから最後に塩を加えることが勧められているのも、殺菌効果で発酵しすぎるのを抑えるためです。

ピザ生地(パン)作りにおける塩の働きをまとめると、以下のようになります。

  • ・風味(塩味)を良くする
  • ・発酵を適切に調整する
  • ・生地に弾力や伸展性を与える
  • ・雑菌の繁殖を防ぐ

ピザ生地の発酵調節に欠かせない「塩」の選び方って?

では、上記のような観点から、ピザ生地(パン)作りにはどんな塩を選ぶと良いのでしょうか。今回使った「赤穂の天塩」と精製塩の違いについて、塩をよく知る人に聞いてみました。

塩について教えて頂いたのは、Twitterで約4万人のフォロワーがいる天塩Twitterの”中の人”。

発酵食品に塩を使う場合は、にがり入りの粗塩がおすすめです。
にがり入りの粗塩はにがりを含む分、塩分も少なめになっています。

塩分は雑菌を抑制する反面、酵母自体の生育も抑制します。
そのため、粗塩と精製塩を同量使用した場合、塩分の高い精製塩の方が酵母にとっては厳しい環境であると考えられます。

また、にがりの主成分は塩化マグネシウムというのですが、マグネシウムは微生物の生育に欠かせない成分です。ピザ生地に「にがり」入りの粗塩を使うことにより、酵母の生育が活発になり、糖を分解することで炭酸ガスが発生し、生地がふっくらとしたと考えられます。

焼塩にもにがり入りのものがありますが、アルカリ性で発酵食品にはあまり向かないため、しっとりとした粗塩タイプを使いましょう!

つまり、にがりを含む塩は、精製塩と同じ量を使用してもにがりの分だけ塩分(塩化ナトリウム)が少なく、酵母の働きを抑える効果が穏やかだと考えられます。それに加えて、にがりの主成分である「マグネシウム」が酵母の働きを活発化し、よりふっくらした生地を作れたのでしょう。

ピザ生地(パン)の一時発酵で2種類の塩に差が出たのは、過発酵を抑える「塩化ナトリウム」の量と、にがりによる「発酵促進作用」に関係がありそうです。

それに加えて、何よりもにがりを含む粗塩は味わいが深く、シンプルで素材の風味を直接味わえる塩ピザにとって、生地の美味しさを左右する大きな要素の一つと言っても過言ではないでしょう。

おうちでピザを作るときにも、ぜひ味わい深く、酵母の働きを助けてふっくらもちもちのピザ生地を楽しめるにがり入りの粗塩を使ってみてはいかがでしょうか。きっと、精製塩との味わいやふっくら感の違いに驚くはずです。

まとめ

今回、塩ピザ作りを通して「発酵」と「塩」について新しい発見をすることができました。塩は味だけでなく、料理の出来栄えにも効果があるんですね。ピザの味付けはオリーブオイルと塩のみで、乗せる具はチーズとブラックオリーブ、トマト。焼き上がり後にバジルを乗せるというシンプルなものでしたが、ピザソースを使わなくても、食材の旨みを楽しめる塩ピザが完成しました。

監修者プロフィール

小出美佐
小出美佐

・NPO日本食育インストラクター 1級
・ル・コルドン・ブルー 菓子ディプロム取得
・調理師 ・製菓衛生師

監修者プロフィール

赤穂の天塩Twitter中の人
赤穂の天塩Twitter中の人

Twitterアカウント:@ako_amashio
@ako_amashio で「赤穂の天塩」への無償の愛と、日々のサラリーマン生活をつぶやいています。趣味は塩作りと芝の育成。心を癒してくれるのは、ワインと日本酒。

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