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塩が腐ることはないって本当?変色した塩を食べても大丈夫?

塩や砂糖は賞味期限のない調味料です。時間が経つことで品質が劣化することもなく、腐らないため、食品衛生法でも賞味期限を省略して良いとされています。特に、塩は微生物の繁殖を抑えるなどの効果を期待して塩漬けやおにぎりの防腐などに使われるほど。今回は、そんな塩がなぜ腐らないのか、塩が変色した場合は食べても大丈夫なのかについて解説します。

そもそも「腐る」とはどんな状態?

食品が腐るのは、細菌が食品を餌として繁殖し、排泄物などに変化させているからです。腐った食品から悪臭がしたり、糸を引いたりするのは食品を餌に増えた細菌と、細菌の排泄物などによるもの。腐敗した食品には人体に有害な物質が生成され、食中毒の原因にもなるため食べてはいけません

なお、微生物が食品(有機物)を餌として分解し、別のものに変化させるという意味では腐敗と発酵は同じ現象です。人体に有害になる変化は腐敗、人体に有益な変化は発酵と呼ばれます。例えば大豆が納豆になる、酵母菌によってパンやお酒が作られるなどは典型的な発酵です。食塩は無機物にあたるため、そもそも「腐敗」の定義には当てはまりません。

塩が腐らないのはなぜ?


前述のように、そもそも腐敗の定義に当てはまらないのはもちろん、塩の品質が劣化しにくい理由について解説します。

浸透圧で微生物の水分を抜く

塩が腐らない、つまり微生物によって影響を受けにくい最大の理由がこれです。浸透圧とは、2つの濃度が異なる液体があったとき、濃度を一定に保とうとして水分の多い方から少ない方へ移動する圧力のことを指します。キュウリを塩揉みすると柔らかくなりますが、あれは単に力を加えただけでなく、キュウリの水分が抜けて塩に吸い取られたためです。

微生物も生物である以上、水分がないと生きられません。そこで、塩に何らかの原因で微生物が付着しても、微生物の中の水分を塩が奪って死滅させてしまうのです。簡単に言えば干からびさせてしまう、ということです。そのうえ、微生物の餌となる有機物が存在しません。こうして微生物は繁殖することも生き続けることもできないため、塩は腐らず品質も劣化しにくいのです。

フレーバー塩は腐ることもある

上記のように、塩が腐らないのは無機物であり、微生物の影響を受けにくいからというのが理由です。そのため、ハーブ塩やトリュフ塩、わさび塩など、有機物を含む塩の場合は当然、有機物が微生物の影響を受けることがあり、その場合は賞味期限が記載されます。また、保存方法が悪ければ有機物が腐ることで塩が使えなくなることもあるでしょう。塩そのものが腐らなくても、有機物が混ざった塩は有機物が腐ることに注意が必要です。

フレーバー塩の賞味期限には、十分注意してくださいね!

フレーバー塩の作り方については、こちらの記事でご紹介しています。

変色した塩は食べてもいい?

塩を使っていると、ピンクや青に変色することがあります。このように変色した塩は、食べても良いのでしょうか。

変色した塩は取り除く

家庭で保管している塩が変色するのは、原則としてステンレスなどの金属スプーンを入れっぱなしにした場合や、金属容器で保存していた場合です。スプーンや容器の金属が、塩や空気中の水分と反応して錆びています。そのため、変色部分は食べずに取り除きましょう

これは腐敗などのように細菌が繁殖している状態ではなく、錆びた部分だけに影響が生じているものです。そのため、変色部分だけを取り除き、金属スプーンを使うのをやめれば他の部分の変色していない塩は食べても構いません

塩が変色するのはなぜ?

前述のように、金属スプーンを塩の中に入れた場合や金属容器で塩を保管した場合、金属と塩、空気中の水分が反応して金属が錆びます。そのため、鉄の赤さびがピンクや茶色に見えたり、銅の緑青が青く見えたりします。変色した塩は取り除き、容器やスプーンを金属以外(プラスチックや陶器など)に変えて保管するのがおすすめです。

塩は腐らないが、臭いは吸着しやすい


塩は腐りませんが、保管場所によってはイヤなニオイがするなど腐ったかのような臭いになってしまうことはありえます。そのため、臭いが強いものの近くに置かないことや、不衛生な場所には置かないことに注意しましょう。

塩の保存方法については、以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてください。

美味しく塩を食べるためには、ニオイにも注意しましょう!

まとめ

塩は無機物なので「腐る」ことはありませんが、塩が腐らないのは単なる定義上の問題だけではありません。塩の浸透圧によって微生物が繁殖できない状態であること、微生物の餌になるものが存在しないことが大きな理由です。ただし、塩胡椒やハーブソルト、抹茶塩などのフレーバー塩は混ぜるものによっては混ぜたものが腐ることもあるため注意しましょう。また、塩は腐らないもののニオイは吸着しやすいので、保管場所に気をつけることが重要です。

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