夏前に身体が不調になる原因

春から夏へと移り変わるシーズンは、体に余分な熱や水分が溜まりやすい時期です。それにより、のぼせて身体がだるく感じたり頭痛がしたりと、心も身体も不調を感じる場合があります。

そんな身体の不調を取り除くなら、養生食を取り入れることがおすすめです。特に夏前は、五臓のうち「肝」がダメージを受けやすいため、「肝」をカバーする食材を選ぶとよいでしょう。

身体の不調は「血・気・水」の乱れ

中医学では、気・血・水の3つのバランスがよく運動することで健やかな身体が維持できると考えられています。3つそれぞれの役割を解説しましょう。

気

「気」とは、生命エネルギーを表すもので、元気や活気のことを指します。体内を流れるエネルギーの一種であり、消化・吸収の正常化や体温を正常に保つ働きがあるとされています。生命活動を維持するための源と言える重要な役割を担っています。

血

「血」とは、血液のことを表します。こちらも生命を維持する基本物質の一つで、身体の各部位に栄養や潤いを運ぶ役割があるとされています。

また血は、肉体に加えて精神の支えにも影響を及ぼすものです。皮膚や髪の毛、爪からホルモンに至るまで身体のあらゆる部分に作用することで知られています。

水

「水」は、身体の中の血液以外の水分のことです。全身にうるおいを与えて乾燥を防ぎます。また血液を流れる水分だけでなく、リンパ液や涙、尿といった身体で生み出されるすべての水分を示します。

全身に酸素や栄養を運ぶ役割があるため、身体のバランスを整えるために非常に必要です。

五臓の「肝」をカバーするには「気」と「血」が重要

肝がダメージを受けやすい春から夏の時期は、「気」と「血」の巡りをスムーズにする食材を取り入れることがおすすめです。

特に「気」の巡りが悪くなると、イライラしやすくなり精神が不安定になります。また夏の時期は熱がこもりやすい時期になるため、身体の外に熱を逃す食材を取り入れることが大切です。食事で身体の循環を整えることで、不安定な時期を乗り越えやすくなります。

春の体調を整える！2つのおすすめレシピ

ここからは、春の体調を整えるのに役立つ2つのレシピをご紹介します。

サイドメニューにおすすめ「カブと柑橘系のマリネ」

ハーブや柑橘類は、「気」に影響する食材です。気の滞りから起こるイライラや不安な気持ちをほぐすしてくれるレシピです。

ティータイムにぴったり「バナナと黒ゴマのケーキ」

バナナには身体の熱を取り除く作用があり、黒ゴマは血を補う働きがあります。はちみつの優しい甘さによってホッと一息つけるレシピです。

まとめ

春から夏を迎える時期は、身体の流れとバランスが良くなる食材を取り入れることにより、心身共に健やかな生活が送れるようになります。今回ご紹介したレシピを取り入れて、憂鬱な時期を乗り越えましょう。