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おからパウダーで腸内環境を整えよう!便秘改善や美肌、ダイエット効果も

低糖質で栄養豊富な食品として知られている「おから」。近年では食後の血糖値の上昇を緩やかにする「低GI食品」としても注目されています。そんな「おから」を粉末状にしてより食べやすく、日々の食生活に取り入れやすくした「おからパウダー」は、腸内環境を整えて便秘を改善したり、美肌やウエストを細くしたりする効果が期待できることが研究からわかりました。

「おから」とは?


「おから」とは、豆腐を作るときに大豆から豆乳を絞った後に残った部分のことです。「から」という言葉は「空(から)」に通じるとして良くない意味を持つとされ、縁起担ぎでさまざまな別称があります。例えば、主に関東では白い色がウツギの花に似ているとして「卯の花」と呼ばれたり、関西や東北では雪花菜と書いて「おから」の他に「きらず」と呼ばれたりすることも。これは、包丁で切らなくても食べられることから来ています。

おからにはたんぱく質や食物繊維のほか、サポニンやレシチン、イソフラボン、カリウムなどさまざまな栄養素が含まれていて、栄養価の高い食品としてよく知られています。食物繊維は腸内環境を整えてくれるほか、水分を含んで満腹感を与えてくれることから、ダイエットにも効果的です。サポニンは血管にくっついた脂肪を取って動脈硬化などを防ぐ働きが、レシチンには細胞の新陳代謝を促す働きが期待できます。

おからパウダーの研究結果

一般社団法人 日本乾燥おから協会は「おからパウダーを毎日の食生活に取り入れることの健康効果」の研究を行いました。ここでは、その研究結果をご紹介します。

研究でわかったこと

おからパウダーを毎日の食生活に取り入れ、継続的に摂取することで、以下の結果が示唆されました。

  • ・腸内環境の改善
  • ・腹囲の減少
  • ・排便回数の増加
  • ・肌の調子の改善

おからパウダー(乾燥おから)とは、おからを短時間で乾燥させ粉末状にしたもので、通常のおからと比べて長持ちするほか、料理に使いやすいです。味噌汁などのスープに混ぜたり、ヨーグルトや飲み物に混ぜたりするだけでも手軽に摂取できます。

研究の実施方法

2022年1月16日〜2月13日の4週間、毎日おからパウダーを大さじ3杯(15g)以上摂取してもらいました。検査対象は30代〜60代の女性26名で、検査項目は以下の通りです。

  • ・尿中インドキシル硫酸による腸内環境検査、唾液IgAによる免疫検査、尿中尿素窒素によるたんぱく質充足検査
  • ・体重、体脂肪率、腹囲の変化の測定
  • ・排便回数や肌の調子、睡眠の質などアンケートによる報告

詳しい研究結果

検査項目それぞれで、以下のような結果がわかりました。

1. 尿中インドキシル硫酸による腸内環境検査

尿中インドキシル硫酸(㎎/gCr)

おからパウダーを摂取する前と後で、尿中インドキシル硫酸が有意に減少したことがわかります。尿中インドキシル硫酸を測定することで腸内環境の変化がわかるのは、腸で出てしまう腐敗物質の一種「インドール」が肝臓でインドキシル硫酸へと変化し、尿中に排出されるためです。つまり、尿中のインドキシル硫酸の量が少ないほど、腸内環境が良いと考えられます。

2.腹囲の測定

腹囲(cm)

腹囲がおからパウダーの摂取前と比べ、摂取後で有意に減少したことがデータからわかります。

3.アンケート結果

排便回数やお肌の調子はアンケートによるものですが、実際に良くなったと感じている人が多いことから、おからパウダーの摂取後は便通やお肌の調子が改善される可能性が示唆されました。参加者の9割以上は今後もおからパウダーの継続摂取を希望していて、思ったより使いやすく手軽で、美や健康に良いなら引き続き取り入れたい、という声もあります。

おからパウダーを使ったレシピ


おからパウダーはスープやヨーグルトなどに混ぜるだけでなく、フォカッチャや定番の卯の花、サラダや蒸しパンなどに使うのもおすすめです。食パンの代わりにおからパウダー入りのフォカッチャを食べたり、あと一品が欲しいときに卯の花やおからサラダを作ったりしてみてはいかがでしょうか。また、おからパウダーを使った蒸しパンなら、ギルティフリーにおやつを食べられます。

詳しいレシピは以下の記事でご紹介していますので、ぜひチェックしてください。

まとめ

おからは低糖質・低GI食品として近年注目を集めている食材ですが、今回の調査結果によれば、腸内環境を整えたり、ウエストが細くなったり、便通や美肌にも効果的なことが示唆されました。植物性たんぱく質はもちろん、各種栄養素も豊富なおからパウダーをぜひ、毎日の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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