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筋トレに有酸素運動やストレッチの組み合わせは必要?体型づくりのポイント

近年、ダイエットのためや美しい体型づくりのために、筋トレを始める女性が増えています。そこで、女性におすすめの筋トレを3つご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 また、ダイエットには有酸素運動との組み合わせが重要とされることや、運動にはストレッチが必要とされることについて、その理由や本当に必要なのかどうかについても解説します。

自宅でできる筋トレ、女性におすすめ3選!

筋トレはジムで行う方法もありますが、ここでは自宅で簡単にできる筋トレをご紹介します。

料理やスマホを見ながらでもOK!「スタンディングカーフレイズ」

立ったままでふくらはぎを細くできる筋トレです。手を使わないので、通勤電車の中や立ち仕事中でもOKです。

  • 1、まっすぐ立って姿勢を正す
  • 2、足を肩幅くらいに開く
  • 3、背筋を伸ばし、つま先で立ってかかとを上げていく
  • 4、限界まで上げたら、その状態を1秒間キープ
  • 5、ゆっくりとかかとを下ろす
  • 6、3〜5を30回繰り返す
  • 7、30秒間休む
  • 8、30回×3セットが目安

▽この筋トレを行う際は、以下の点に注意しましょう。
・壁などに寄りかからない、手をつかない
・なるべく限界までかかとを上げきる
・かかとを下げるときはできるだけゆっくり下げることを意識し、反動を使わない
・ふくらはぎの筋肉が刺激されているのを意識しながら行う

寝る前のエクササイズとしてもおすすめ「ヒップアブダクション」

お尻や太ももの筋肉をキュッと引き締めるのがこの筋トレです。寝ながらできるので、ベッドの上で寝る前に行うと習慣づきやすいでしょう。

  • 1、右側を下に横向きに寝て右脚を軽く曲げ、体を安定させる
  • 2、左脚をまっすぐ伸ばしたまま、ゆっくり真上に上げていく
  • 3、真上に上げきったら、いったん止まる
  • 4、左脚をゆっくり戻す
  • 5、2〜4を15回繰り返す
  • 6、脚を変え、右脚の上げ下ろしを15回行う
  • 7、30秒間休む
  • 8、1〜6を残り2セット(合計3セット)行うのが目安

▽この筋トレを行う際は、以下の点に注意しましょう。
・脚を伸ばすときは、上下左右にブレないようにする
・頭からお尻までは一直線の状態をキープし、反らさない
・呼吸を安定させる
・慣れてきたら、上げきったところで停止する時間を徐々に伸ばしていく

お腹を凹ませるだけでどこでもできる「ドローイング」

腹式呼吸で正しく呼吸するだけのお手軽筋トレです。もともと筋力がない人でも簡単に取り組めるので、最初に行う筋トレとしてもおすすめ。自宅でも電車内でも仕事中でも、いつでもどこでも行えます。

  • 1、背筋を伸ばし、姿勢を整える
  • 2、お腹に空気を溜め込むように、大きく息を吸う
  • 3、限界まで息を吸ったら、そこで止める
  • 4、吸った空気で膨らんだお腹を凹ませるように、強く息を吐き出す
  • 5、空気をすべて吐ききったら、お腹が一番凹んだ状態で30秒間キープ(呼吸はしてもOK)
  • 6、2〜5を5回繰り返す
  • 7、1日5セット行うのが目安

▽この筋トレを行う際は、以下の点に注意しましょう。
・2で大きく息を吸うとき、肩を上げない
・5セットは、できれば時間を置かず一気に行う
・食後に行うときは、時間をあける
・疲れている状態で行わず、体がリラックスしてから行う
・慣れてきたら、回数を少しずつ増やしていく

引き締めボディーに効果があるのは筋トレ?有酸素運動?

ダイエットや引き締めボディーを作るには、筋トレと有酸素運動を両方やるべきなのでしょうか。結論としては「やるべき」です。もちろん、運動を始めたばかりで両方すると疲れ切ってしまって続かない、という人はどちらか一方だけから始めても構いませんが、身体が慣れてきて運動を追加したいな、となってきたらぜひ両方の運動を行いましょう。

組み合わせることで効果が高まる

その理由は、有酸素運動と筋力トレーニング(レジスタンス運動)を組み合わせると、呼吸循環器系、代謝系、骨格筋系などの機能をアップさせ、有酸素性作業能(より強いトレーニングを行える身体能力)や筋力・筋持久力、柔軟性などを同時に高められるからです。

これまでの調査によれば、有酸素運動だけを行ったグループと筋トレを組み合わせたグループは、いずれも最大酸素摂取量が増加しました。しかし、体脂肪と体重は両方組み合わせた方がよく減ったことから、ダイエットや引き締めボディーを目指すなら両方組み合わせるのがより良いと言えます。

筋トレと有酸素運動を両方組み合わせて行うと、単なる体重減少ではなく筋肉増強で痩せやすい身体を目指せるなど、メリットがたくさんあるのです。

体が硬いと運動に不利?ストレッチは必要?

運動の前にはケガ予防のためにストレッチをすべき、とよく言われます。しかし、ストレッチによるケガ予防については疑問も呈されていて、運動前のストレッチは運動に不利なのではないかとする研究結果も見られます。

体が柔らかい=エネルギーの消費量が多い

例えば、国際レベルのランナーを対象にした研究では、前かがみになったときの柔軟性が高いほど走るときの酸素消費量が多くなる(燃費が悪くなる)ということがわかりました。いわゆる「体が硬い」ランナーの方が、酸素消費量が少なくランニング効率はよい、ということで、体が硬いと運動に不利というより、体が柔らかいと運動に余分なエネルギーを使ってしまうのです。

では、運動前のストレッチは本当に必要ないのでしょうか。これについても、興味深い研究結果があります。運動をまったくしない、またはまれにしかしない方がストレッチを行ったところ、10週間のストレッチで柔軟性・ジャンプ力・瞬発力・最大筋力・筋持久力が有意に増加しました。

まずはストレッチから始めるのがおすすめ!

つまり、運動を始めたばかりの人や、日頃の運動習慣がない人にとっては、ストレッチが十分に有効だと言えるでしょう。そのため、筋トレを始めたばかりの人であれば、ストレッチでケガを防いだり、運動効果をアップしたりする効果が期待できそうです。特にこれまで運動習慣がなかった人は、ぜひストレッチを行ってみてはいかがでしょうか。

まとめ

筋トレはジムで行うだけでなく、自宅や通勤電車、仕事中でも簡単に行えます。また、筋トレと有酸素運動を組み合わせれば運動効果をさらに高められることも。運動を始めたばかりの方なら、ストレッチだけでも十分に効果的です。

監修者プロフィール

彦井浩孝NPO法人チャレンジ・アスリート・ ファンデーション理事長
彦井浩孝NPO法人チャレンジ・アスリート・ ファンデーション理事長

スポーツ栄養学の観点からも、運動やスポーツにおけるマグネシウムの働きには注目すべきところが多くあります。にがりを水や飲料に薄めて使用することで、スポーツや運動を楽しむ方が日常から手軽に海からの自然なマグネシウムを摂取することができます。

【プロフィール】
オレゴン州立大学健康人間科学研究科博士課程修了。博士(Ph.D.)。NPO法人チャレンジ・アスリート・ファンデーション理事長。横浜市病院協会看護専門学校非常勤講師。
専門は運動生理学・栄養学・トレーニング学。トライアスロン歴32年。

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