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スパイスの活用法を知ろう!香りを引き出す方法や使うタイミングもご紹介

スパイスというとどうしても料理に精通している人が使う、敷居の高いイメージがありますが、私たちにも身近な調味料の一つであるコショウもスパイスの一つです。このように、スパイスは専門的なものではなく、さまざまな料理に活かせる可能性を持っています。本記事では、スパイスとは何かやスパイスの働きを中心に、スパイスを料理に使う方法やタイミングも合わせてご紹介します。

スパイスとは?

スパイスとは、主に植物の種子や根、実などを乾燥させたものです。料理を作っている最中にスパイスを加えることで、刺激的な香りや辛み、色をつけることができます。日本では香辛料とも呼ばれ、料理を美味しくすることはもちろん、食欲増進や臭み消しなどにも広く使われてきました。一般的にスパイスというとナツメグ、シナモンのように特別なシーンで使うイメージが強いですが、広い意味ではニンニクやショウガなどもスパイスの一種と言えます。

調味料、ハーブとの違い

スパイスと混同されがちなものに、調味料やハーブがありますが、両者との違いは以下の通りです。

  • ・調味料…料理を作る際に「味をつけるもの」。代表的なものは砂糖・塩・酢・醤油・味噌など。スパイスでは味をつけられない。
  • ・ハーブ…スパイスとハーブに厳密な違いはないが、ハーブは生でも使えてヨーロッパで自家栽培できるものが多いのに対し、スパイスは乾燥させたもので、主にヨーロッパでは自家栽培できないものが多い。

ハーブとスパイスは、どちらも植物を利用して香りをつけたり臭みを消したりするものです。呼び方に違いが生まれたのは、熱帯アジアからヨーロッパへ持ち込まれたコショウ、クローブ、ナツメグ、シナモンなどをスパイスと呼び、近隣の山野で採れたオレガノ、バジル、タイム、パセリなどをハーブと呼んだため。そのため、両者を明確に分ける定義があるわけではなく、慣習的にハーブとスパイスに分けられています

スパイスの働き


スパイスには、主に以下の3つの働きがあります。

香りをつける

食欲をそそる美味しそうな香りをつけたり、魚や肉など食材の臭みを抑えたりします。例えば、スパイス料理の代表とも言えるカレーの匂いを嗅ぐとお腹が空いてくる、などが当てはまるでしょう。スパイスによって味が引き締まり、素材の味を引き立てられるため、調味料の量を抑える効果も期待できます。

スパイスの香り成分の正体は、精油(エッセンシャルオイル)と呼ばれる揮発性の成分で、スパイスの内部の組織や細胞に蓄えられているものです。そのため、スパイスを挽いたり砕いたりすることで独特の香りが生まれます。スパイスの形状によっては、加熱したり切り込みを入れたりして香りを発生させることもあります。

  • 代表的なスパイス:クミン、コリアンダー、カルダモン、クローブ、シナモンなど

辛みをつける

スパイスというと、辛いイメージがある人も多いでしょう。コショウはもちろん、唐辛子もスパイスの一種で、前述のカレーが辛いのも辛みを持つスパイスが豊富に含まれるためです。適度な辛みは料理にアクセントを加えたり、料理の味を引き締めたり、食欲を増進する効果もあります。ただし、一度つけた辛みを取り除くのは難しいため、初めて使うスパイスの場合は少しずつ加えていくのがベストです。

また、辛みにもさまざまな種類があり、唐辛子のようなホットな辛み、鼻につんと抜けるわさびのような爽やかな辛み、ピリッと引き締まるコショウのようなシャープな辛みなど、スパイスによって辛みの特徴があります。それぞれのスパイスの特徴をよく把握して使い分けることが重要です。

  • 代表的なスパイス:チリ、ペッパー、マスタード、ジンジャーなど

色をつける

スパイスには色をつける働きもあります。赤や黄など自然な色みを加え、視覚的にも美味しそうな料理に仕上げられます。代表的なものにパエリアのサフランがあり、ご飯に鮮やかな黄色をつけてくれるスパイスです。カレーライスのライスを黄色く色付けるのにはターメリックがよく使われています。スパイスの色は鮮やかなので、ビタミンカラーと呼ばれることもあります。

  • 代表的なスパイス:ターメリック、サフラン、パプリカ

スパイスの使い方


では、実際にスパイスを使う際にはどのように使えば良いのでしょうか。スパイスの香りの引き出し方、調理中に使うタイミングについてご紹介します。

スパイスの香りを引き出すには?

スパイスの香りを引き出すには、以下のような方法があります。スパイスによって方法が異なるため、使うスパイスの種類によって使い分けましょう。

  • ・ミルなどで挽く
  • ・瓶の底などを使ってつぶす
  • ・指で砕く
  • ・加熱する
  • ・切り込みを入れる
  • ・揉む
  • ・叩く

スパイスを使うタイミング

ここでは、調理中のタイミング別のスパイスの使い方をご紹介します。

  • ●下準備
    肉や魚の臭みを消したり、香りをしっかりつけたり、色を出しておくために使う。素材にまぶしたり、素材とともに漬け込んだり、下茹でに使ったりする。原則としてパウダータイプのスパイスを使うが、漬け込むときにはホールタイプのスパイスを使うことも。
  • ●調理始め
    食材を入れる前に、スパイスだけを炒めて香りや辛み、色を引き出す。テンパリングとも呼ばれる。炒める油に香りを移したり、焼く前に振ったりする。この時に使うのはホールタイプのスパイスが多い。
  • ●調理中
    食材と一緒に炒めたり焼いたりして、香りや辛み、色をつける。パウダータイプのスパイスを使う。
  • ●仕上げ
    仕上げにパウダータイプのスパイスを使い、香りや辛み、色を華やかに演出する。最後に混ぜたり、ふりかけたりする使い方が一般的。

まとめ

スパイスは料理に刺激的な香りや辛み、色をつけられるため、カレーに代表されるように美味しそうな香りをつけたり、食欲を増進したりする効果を期待して使われることが多いです。一度つけた辛みは取り除けないため、少しずつ使うことに注意が必要ですが、炒める油に香りをつけたり、食材の臭み消しに使ったりと、スパイスを使うと料理がワンランクアップして美味しくなります。ぜひ、今回ご紹介した内容を参考に、スパイスを料理に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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