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豆腐にはどんな種類がある?固さや栄養分の違いも紹介!

豆腐には木綿豆腐、絹ごし豆腐などいくつかの種類があります。一般的に木綿は固め、絹ごしは柔らかめ、くらいのイメージを持っている人は少なくないでしょう。しかし、豆腐には実際どのくらいの種類があり、どんな違いがあるのか知っている人は少ないのではないでしょうか。本記事では、豆腐の種類や固さ・栄養分の違い、豆腐と名前がついていても違う種類の食べ物について紹介します。

大豆

豆腐の種類は4つ

豆腐は、大きく分けると4つの種類があります。木綿、絹、充填、寄せの4つの種類をそれぞれ詳しく見ていきましょう。

木綿豆腐

最も一般的な昔からの豆腐で、以下の4つの工程から作られます。

●凝固
1.豆乳を熱いまま凝固鍋(寄せ桶)に注入する
2.凝固剤を入れる
3.凝固剤が均一に行き渡るよう撹拌する
4.一定時間置くと、固まってくる
※ここまでの一連の作業は、豆乳を豆腐に「寄せる」という意味で、寄せると呼ぶ。

●崩し
豆腐状に固まったものを、専用の道具で崩す。これは、豆腐に取り込まれなかった水分や油分を分けやすくするとともに、次の工程で型箱に入れやすくするため。

●型入れ・圧搾
崩して上澄みを取った凝固物を柄杓(ひしゃく)などで型箱に盛り込む。型箱には穴が空いたものを使う。箱の中に布をひいて凝固物を入れ、ほぼ一杯になったら布で覆い、蓋をして上から重しを乗せて圧力を加える。すると、箱の穴から「ゆ」が出て、しっかりとした豆腐の形になる。

●型出し・水晒し・カット
前述の型入れ・圧搾で作られた豆腐を水槽に取り出して水にさらし、一定の大きさにカットすると、木綿豆腐が出来上がる。通常、日持ちをよくするため水槽の中で豆腐の芯まで冷やし、包装して出荷となる。水にさらすのは冷やすだけでなく、余分な凝固剤やアクを取り除くため。また、他の豆腐と異なるのは重しで圧搾し「ゆ」を出すこと。これにより、量当たりのタンパク質の割合が高くなる。

ソフト豆腐

木綿豆腐を作る最中にあまり「崩し」を行わず、圧搾も少なくして「ゆ」をあまり取らず仕上げた豆腐のことを指します。木綿豆腐と絹ごし豆腐の中間の柔らかさと滑らかさを持ち、木綿豆腐のしっかりした特徴も受け継いでいるのが特徴です。

絹ごし豆腐

熱い豆乳を、凝固剤を入れた穴のない、布を引かない型箱に直に流し込んで作ります。そのため、寄せ桶の中での撹拌や崩し、圧搾などを行わず、「ゆ」を取ることをしません。直に流し込むときの勢いで凝固剤が均等に混ざるため、一定時間静かにおいておけば固まります。型出しと水晒しは木綿豆腐と同様に行います。

圧搾や「ゆ」取りをしないことから、濃い豆乳を使ってしっかりした形を保っています。木綿豆腐とは異なり、絹のようになめらかできめ細かいことから絹ごし豆腐と呼ばれていますが、実際に絹で濾しているわけではありません。

充填豆腐

豆乳を一旦冷やし、凝固剤と一緒に一丁ずつの容器に注入(充填)・密閉し、加熱して凝固させるというものです。豆乳が熱いままだとすぐに凝固してしまい、充填に不便なため冷やしてから充填します。そもそも一丁ずつの容器に入れてしまうため、型箱に入れたり水晒しをしたりしないという特徴がありますが、一丁ずつカットする工程をはさまないため、充填豆腐に対して他の豆腐をカット豆腐と呼ぶこともあります。絹ごし豆腐と同様の滑らかさがあり、容器密閉後に加熱殺菌することから日持ちが良いのも特徴です。

寄せ豆腐

おぼろ豆腐、ざる豆腐とも呼ばれます。型箱に入れる前の寄せた状態で器に盛って製品としたものです。その後の崩しや圧搾、水晒しなどを一切行わないため、木綿豆腐とはまた違った食感が味わえます。寄せたままの状態で食べるため「寄せ豆腐」と呼ばれたとされており、また、おぼろ月夜のもやもやとした状態に似ているため「おぼろ豆腐」と呼ばれたとも言われています。この寄せ豆腐をざるに盛ると「ざる豆腐」となります。

豆腐はそれぞれどう違う?

冷奴

上記4つの豆腐は、固さや栄養分の面でどう異なるのでしょうか。

豆腐の固さの違い

上記4つの豆腐を固さの順に表すと、以下のようになります。

木綿豆腐>(ソフト豆腐>)絹ごし豆腐>充填豆腐>寄せ豆腐

基本的に圧搾して水分を抜くほど固くなるため、木綿豆腐が一番固いです。水分が残っている絹ごし豆腐はもちろん、充填豆腐や寄せ豆腐はさらに柔らかくなります。

豆腐の栄養分の違い

豆腐の栄養分は、木綿豆腐が他の豆腐よりもカロリーやタンパク質、脂質などが多い分、炭水化物が少ないという結果になりました。寄せ豆腐は残念ながら食品成分データベースにありませんでしたが、概ね絹ごし豆腐や充填豆腐と同じくらいと考えて良いでしょう。

<木綿豆腐>100gあたり
エネルギー…73kcal
タンパク質…7.0g
脂質…4.9g
炭水化物…1.5g

<絹ごし豆腐>100gあたり
エネルギー…56kcal
タンパク質…5.3g
脂質…3.5g
炭水化物…2.0g

<充填豆腐>100gあたり
エネルギー…56kcal
タンパク質…5.0g
脂質…3.1g
炭水化物…2.5g
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

そのため、ダイエット目的であっても糖質制限を行っている人には木綿豆腐が、カロリー制限を行っている人には絹ごしや充填豆腐がおすすめと言えます。

豆腐ではない豆腐がある!?

麻婆豆腐

ここでは、豆腐という名前がついていても「大豆から作った豆腐」ではないものを紹介します。

たまご豆腐

たまご豆腐とは、溶き卵に調味料を加えて蒸したものです。豆腐のように柔らかく固まっていることから、豆腐と呼ばれています。

ごま豆腐

ごま豆腐とは、ごまを擦り、葛粉や片栗粉で固めたものです。ただし、中には大豆からのごま豆腐も存在するため、材料をよく確認しましょう。

くるみ豆腐

くるみを原料とし、ごま豆腐と同様の製法で作ります。これも、豆腐のように柔らかく固まっているため豆腐と呼ばれているものです。

杏仁豆腐

杏子の種の成分を入れ、寒天で固めたものです。中華料理のデザートとしてよく食べられています。上記3つ同様に、柔らかく固まっていることから豆腐と呼ばれています。

まとめ

豆腐には大きく分けて木綿・絹ごし・充填・寄せの4つの種類があり、それぞれ製法が異なります。最も一般的で昔からの製法で作られているのは木綿豆腐で、圧搾や「ゆ」取りの工程を含むことからぎゅっと身が詰まっており、栄養分にもそれは現れています。また、豆腐とは名前がついているが実際には大豆から作っていない豆腐も世の中にはたくさんありますので、ぜひ豆腐を食べるときには思いを馳せてみてくださいね。

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