TOP > ライフスタイル > 海洋深層水に含まれる成分とメリットとは!海の恵みを正しく取り入れよう
ライフスタイル/lifestyle

海洋深層水に含まれる成分とメリットとは!海の恵みを正しく取り入れよう

健康、ダイエット、料理やスキンケアなど多くの場面で活躍する水ですが、中でも海洋深層水にはほかにはないさまざまな魅力があります。しかし、正しい飲み方を知らなければあまり効果は見られません。この記事では、海洋深層水の成分やそのメリットのほか、正しく飲む方法も紹介していきます。ぜひ、美容や健康のために参考にしてください。

1.はじめに

通常、海水は水深200mを基準に2つの層に分けられます。200mより上にある海水を表層水と呼びます。表層水はゴミや汚染物質などの外部の影響を受けやすく、プランクトンなどもいるため水質も安定していません。一方、200mより下に位置する海水である海洋深層水は、環境に左右されにくく、水質を保ったまま安定して海流を流れていきます。また、プランクトンも少ないので、水中の栄養素も消費されにくいです。豊富な栄養素を含んだまま深層から運び込まれます。

手元に届く海洋深層水飲料は、塩分を取り除いてミネラルを調整し、「純水」「軟水」「中硬水」「硬水」と分けられています。それぞれにはより効果が期待できるシーンがありますが、硬水は一般的に軟水よりもミネラルが豊富で、軟水は硬水より喉の通りがよく、飲みやすいというのが特徴です。

2.海洋深層水に含まれるミネラル


海洋深層水には、およそ80種類以上の地球上すべてのミネラルが含まれています。ミネラルとは5大栄養素の一つとして数えられる、体を動かすために必要不可欠な物質です。ミネラルなしでは人は神経や筋肉を正常に働かせることができませんが、人の体内では生成できないので、食品を食べたり飲み物を飲んだりするなどして、外部から摂取しなければなりません。ミネラルの内、特になくてはならない16種類のミネラルを必須ミネラルと呼びますが、その内のナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、亜鉛、鉄、銅の働きについてこの段落で紹介していきます。

2-1.ナトリウム

ナトリウムは、カリウムと作用し合うことで力を発揮するミネラルです。ナトリウム・カリウムポンプと呼ばれる調節機能によって、カリウムを適量体内に摂取しつつ、余分なナトリウムを排出しています。そのような働きの中で作用し合いながら、体内の浸透圧を維持し、水分や成分濃度を調節してくれます。また、体液のpH値、つまり体内の酸性とアルカリ性のバランスも整えてくれつつも、さらにほかのミネラルの吸収をサポートしてくれる働きもあるので、適量を摂取すれば効率よくミネラルを摂取可能です。

ナトリウムを摂取したい場合、梅干しやカレール―などを食べると効果的です。ただし、水分調節をしてくれるというその性質上、摂取し過ぎるとむくみの原因になってしまいます。また、高血圧や、最悪の場合、胃がん発生のリスクなども高めてしまうので、注意が必要です。ナトリウムを過剰摂取しないためには、加工食品ばかり食べずに、薄味の味付けで食事を楽しむとよいでしょう。

2-2.カルシウム

体重の1~2%を占め、もっとも多く体内にあるのがカルシウムです。99%が骨や歯を形成する要素になり、残りの1%は筋肉収縮に使用されたり脳や神経の伝達物質になったりするので、人の生命維持に欠かせません。伝達物質になるということは、免疫活動にも関わります。ウイルスが体内に侵入した場合、それらを捕食するリンパ球などの免疫細胞が働きますが、免疫細胞にウイルスの存在を伝えるのもカルシウムの役目です。

ただし摂取し過ぎると、し尿器系の結石を引き起こしたり、マグネシウムなど、ほかのミネラルの吸収を妨げたりします。一方で、不足してしまうのもよくありません。骨折や骨粗しょう症などの重大な疾病引き起こしてしまう可能性があるほか、何もないのにいらいらしてしまうなど、精神的に不衛生な状態になってしまう場合もあります。効率よくカルシウムを摂取できる代表的なものとしては、やはり牛乳が挙げられるでしょう。牛乳は、単にカルシウムを豊富に含んでいるために推奨されているわけではありません。リンもほどよく含んでおり、腸管からの吸収率が非常にバランスよく保たれているので、カルシウム不足にうってつけとされています。

2-3.カリウム

カリウムはナトリウムと作用し合って効果を発揮します。特に、ナトリウムの働きをときに抑制しつつも、バランスよく保ってくれるのがカリウムです。カリウムが働くことによって、腎臓がナトリウムを再吸収するのを抑制し、また、老廃物の排せつも手伝ってくれるので、お通じや血圧を安定させてくれます。さらに、ナトリウムを過剰摂取した場合にむくみを抑えてくれるのも、このミネラルの魅力です。エネルギー代謝もサポートしてくれるので、ダイエットにも効果的と、女性に嬉しい効力がつまっています。

さらに、過剰摂取しても尿中に排せつされるのでとり過ぎる心配もありません。バナナやサトイモなどに多く含まれるので、お通じをよくしたいときなどには気軽に食事に取り入れていきましょう。ただし、腎臓機能が低下している場合は、できるだけ摂取を控えましょう。高カリウム血症を引き起こしてしまう心配があるので注意が必要です。

2-4.マグネシウム

カルシウムと一緒に摂取したいのが、マグネシウムです。マグネシウムは、カルシウムとともに伝達物質になり得ます。さらに、骨を構築し、骨の代謝や強度をよくする働きもあります。体内に20~25gあるといわれ、その内60~65%が骨に含まれるので、骨の生成には欠かせません。マグネシウムとカルシウムとの推奨摂取比率は、1:2なので、適切なバランスを心掛けましょう。また、循環器官の機能を正常に保つ役割を持ちます。体の中では300種類以上もの酵素反応に関与しているため、生体維持には欠かせない栄養分です。過剰摂取に関しては、いわゆるバランスのとれた一般的な食生活であれば、問題視するほどではありません。

ただし、不足分に関しては注意しておきましょう。特にアルコールをよく摂取する人や、ストレス過多な人はマグネシウムが不足がちです。マグネシウムが不足すると、不整脈などのほか、心疾患など、さまざまな疾患を発症する危険性があります。命の危険に関わるものも多いので、飲酒を好む人や精神的疲労が大きい場合には、より意識して取り入れていくとよいでしょう。

2-5.亜鉛

亜鉛は、体内でも2%ほどしかない希少なミネラルです。不足しがちなうえに、200種類超の酵素を生成するために欠かせないので、しばしば摂取が推奨されます。亜鉛はほかにもさまざまな働きをもちます。たとえば、味覚サポートにも非常に重要です。新陳代謝を促してくれるので、新陳代謝が活発な、味を感じるための器官である味蕾の機能にも役立ちます。ほかにも、有害物質から身を守ってくれたり、糖質の代謝をサポートしてくれたりする万能なミネラルです。

一般的な食事を心掛けていれば、不足の心配はありません。ただし、不足してしまうと生理不順や味覚障害、皮膚炎などの原因になってしまいます。アルコールは亜鉛摂取の障害になってしまうので、お酒をよく飲むのであれば、亜鉛をより摂取することを意識しましょう。また、極端なダイエットなどによる偏った食生活なども、亜鉛不足の原因になるので危険です。

2-6.鉄

鉄はヘモグロビン構成に欠かせないミネラルです。鉄分が足りなくて貧血になってしまった経験を持つ人も多いのではないでしょうか。エネルギー代謝や筋収縮にも役立つ大事な要素です。鉄分不足を侮ってはいけません。特に女性の場合、月経時や妊娠中には十分な注意が必要です。不足してしまうと生命の危機に直結します。鉄は動物性のほうが吸収率は高いので、よくいわれるのが豚レバーですが、枝豆やひじきなどにも多く含まれているので、意識して取り入れるのもよいでしょう。

また、体内に余分に吸収されない仕組みになっているので、過剰摂取を心配する必要もありません。ただし、サプリメントなどで補っている場合には注意が必要です。鉄が臓器に沈着してしまい、機能不全を起こす危険もあります。バランスよく摂取できるよう、適切な分量を守りましょう。

2-7.銅

銅も貧血予防には必要不可欠なミネラルです。むしろ、鉄が十分にあっても銅が不足している場合、ヘモグロビンは生成されません。鉄をサポートする効果があるので、鉄と一緒に摂取することが望ましいです。血液を作るほか、骨や血管を強化してくれたり、金属物質の毒性を弱めてくれたりします。また、メラニン色素を生成してくれるので、紫外線から身を守り、シミ予防などにも役立ってくれます。しかし、さまざまな食材に豊富に含まれているので、不足はまずないといえるでしょう。ただし、不足すると貧血のほか、心臓の機能が低下するリスクもあります。

また、白髪など色素が薄くなる症状も起きるので注意が必要です。鉄と同じように、サプリメントでの過剰摂取は避けつつも、牛レバーや納豆などで摂取するのも忘れないようにしましょう。

3.海洋深層水飲料を飲むことで期待できること


必須ミネラルを含む食品を口にすることでさまざまな効果が期待できるように、ミネラルを豊富に含む海洋深層水飲料を飲むことでも多くの効力を感じられます。たとえば、便秘の悩みも解消されたり、ダイエットやメタボの予防に役立ったりする場合も多いです。また、骨密度減少の予防にもなるので、骨折や骨粗しょう症のリスクも軽減されるでしょう。

特に硬水の海洋深層水飲料にはより多くのミネラルが含まれているので、継続すれば女性が抱く悩みに寄り添う形で、数多くの効果が期待できます。

4.海洋深層水の基本的な飲み方は?

海洋深層水飲料を飲むうえでは、体に負担をかけないためにも飲み方を意識する必要があります。この段落では、海洋深層水飲料の基本的な飲み方について解説していきます。

4-1.1.基本的に常温で飲む


海洋深層水に限りませんが、基本的には水は常温で飲むのを心掛けましょう。もちろん、海洋深層水飲料の場合、冷やしても温めても品質に変化はありません。しかし、過度な冷温は体に負担がかかってしまいがちです。体にストレスをかけないためにも常温がよいでしょう。また、午前4~8時の間は血液濃度がもっとも高くなってしまうといわれています。血管が詰まりやすくなることによる脳梗塞などを防ぐために、寝る前に1杯の海洋深層水飲料を飲むと効果的です。

一方で、便秘解消を目的に飲む場合には、冷やして飲むのを意識するのがよいです。腸が刺激されて活発になり便秘解消へとつながっていきます。特に、起きぬけに冷たい海洋深層水飲料を1杯飲むとさらに有効です。

4-2.2.少しずつ飲む

海洋深層水は500mlを数回に分けて飲みましょう。一度にたくさん飲んでも、吸収される量は限られているのであまり意味がなく、体に負担をかけるだけです。また、余分に摂取しても排泄されてしまうので、無駄になってしまいます。少しずつ飲むことで、水分もミネラルも吸収されやすく、効果的に必要な栄養素を摂取可能です。少しずつ飲むのを毎日続けるだけで、さまざまな効果が得られます。たとえば、糖尿病や高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病はもちろんですが、胃酸の分泌を抑えてくれたり、胃かいようを防いでくれたりするなど、体の調子を整えてくれます。

特に、お風呂上がりなどは水分が失われがちです。お風呂上がりの水分補給をルーティン化して、心身ともに負担なく続けていきましょう。

4-3.3.飲みすぎない

海洋深層水飲料はミネラルを多く含む水なので、当然体に必要な栄養素を豊富に含んでいます。ただし、ミネラルは体に必要な成分ではありますが、食品と同じように、過剰摂取は健康を害してしまう危険性もあります。もちろん濃度は調整してありますが、飲み過ぎないように注意しましょう。海洋深層水飲料はもともと海水です。つまり、ナトリウムが多く含まれているので、塩分濃度も通常の水道水などと比較して高いといえます。成人の1日の塩分摂取量は目安が決まっていますが、ほかの食品からも塩分を摂取することもあり得ます。

ですから、海洋深層水飲料の摂取量が多くなれば、その分、塩分の摂り過ぎにつながってしまうでしょう。食品とのバランスを考えながらも、適切な量を意識して飲むことが大切です。

目的に応じた硬度と飲み方を選ぼう


海洋深層水飲料は、製品によってミネラルバランスや硬度に違いがあります。ただ闇雲に選んでもあまり効果は期待できず、目的によってミネラルバランスや硬度を選択していくと、より効果が期待できます。ダイエットなのか、健康のためか、さまざまな自身の目的に合う海洋深層水を選んで、より有効な飲み方をしていきましょう。

関連タグ